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「安保法案 平和破壊する」 中国地方 各地でデモ相次ぐ 「戦争NO」廃案訴え

 安全保障関連法案の国会審議が大詰めを迎えた16日、中国地方の各地で法案に反対する街頭活動やデモが相次いだ。

 広島市中区の本通り商店街周辺には会社員や主婦たち約100人が集まり「数の力で採決に持ち込もうとする暴挙は認められない」「戦後の平和と民主主義を破壊する法案。被爆地から反対の声を上げよう」などと訴えた。

 広島県9条の会ネットワークなどでつくる実行委員会が主催した。同市佐伯区の会社員山本博之さん(33)は「強行採決されるのが許せない。反対の声を上げ続ける」と語気を強めた。

 福山市のJR福山駅前では、市民有志でつくる「STOP!『戦争への道』福山総がかり行動」が集会を開き、約200人が参加。「戦争法案NO!」「だれの子どももころさせない」と書いたカードを掲げ「国民を納得させられない法案は廃案に」と交代で呼び掛けた。高校生も飛び入り参加し「戦争のことをよく知っている大人はもっと考えて」と語った。集会後は市中心部をデモ行進した。

 山口市の市民会館前では、市民たち約80人が「審議は尽くされていないぞ」などと書いた横断幕やポスターを掲げ、「強行採決絶対反対」と全員で声を合わせた。防府市の徳富雅博さん(67)は「米国の戦争戦略に巻き込まれる法案。首相の地元から反対の声を発信しなければ」と力を込めた。

 周南市のJR徳山駅前でも、市民団体「NO WAR やまぐち」のメンバー約30人がチラシを配りながら「憲法9条を守れ」などと訴えた。山田誠代表代行(68)は「戦争が始まってからでは遅い。犠牲になるのは一般市民」と話した。

 松江市のJR松江駅近くのくにびき大橋では、新日本婦人の会島根県本部の呼び掛けで集まった約30人が「戦争法ダメ」と書いたプラカードや旗を掲げ、強行採決反対を訴えた。尾道市のJR尾道駅前や府中市の商業施設前でもデモや街頭演説があり、岡山市北区のJR岡山駅前では市民団体が抗議活動をした。

(2015年9月17日朝刊掲載)

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