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友好の国旗 広の空に 元米軍大尉が返還 66年ぶり掲揚

 太平洋戦争が終結した1945年、呉市に進駐してきた米陸軍に広出張所(当時)が贈った日本国旗の返還式典が7日、広古新開の広市民センターであった。式典で掲揚した国旗は、66年ぶりに故郷の空にはためいた。

 横約1・6メートル、縦約1メートル。同年10月、当時米陸軍大尉だったジョン・D・ファリントンさん(91)=サウスカロライナ州在住=たち3人が出張所を訪れた際、故森多次郎所長が広の町への寛大な措置と平和を願い贈った。ファリントンさんが保管していたが、東日本大震災を機に返却を決め、9月に市に戻った。

 式典で、森所長の孫の住岡奈緒美さん(52)=広中新開=が国旗を小村和年市長に手渡した。住岡さんは「国旗を見た時は胸が熱くなった。保管していてくれたことに感謝したい」と喜んでいた。今後は市民センターで展示する。(加田智之)

(2011年10月8日朝刊掲載)

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