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中国地方選出議員も非難の応酬 安保法案参院委可決

 参院の特別委員会で17日に可決された安全保障関連法案。審議打ち切りをめぐり、中国地方選出の与野党参院議員も鋭く対立した。「強行採決」と反発する民主党議員に対し、自民党議員などは、採決阻止のため理事会室前の廊下で人垣をつくるといった物理的な抵抗を非難。参院本会議での「最後の攻防」に向け、互いに対決姿勢を強めた。

 採決をめぐって紛糾した委員会室。民主党の森本真治氏(広島)は委員長席に詰め寄り、ガードする与党議員ともみ合いになった。散会後、「委員長の声が聞こえず、採決されたかどうか分からなかった。認められない」と憤慨した。

 委員会室で見守っていた同党の江田五月最高顧問(岡山)は「あんなむちゃくちゃな採決は見たことない」。同党の柳田稔氏(広島)も「与党は国会のルールを破ってばかりだ」と批判した。

 一方の自民党。江島潔(山口)島田三郎(島根)舞立昇治(鳥取)の3氏も、もみ合いの中にいた。江島氏は「審議は尽くされた。その上で多数決で決めるのが民主主義だ」と野党の抵抗を非難した。

 委員長とマイクを守ろうと体を張った舞立氏は「可決にこぎ着け、ほっとしている」と息を切らしながら話した。国民に法案への理解が広がっていない現状を踏まえ、「自分も丁寧で分かりやすい説明に努めていく」と強調した。

 法案に賛成した次世代の党の浜田和幸氏(鳥取)は「法案が可決されても、問題点があれば改善していけばいい。与野党とも現実的な議論に力を入れるべきだ」と語った。(城戸収、清水大慈、山本和明)

(2015年9月18日朝刊掲載)

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