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米戦艦記念館と21日提携 呉の大和ミュージアム 資料や学芸員交流

 広島県呉市の大和ミュージアムが21日、米ハワイの戦艦ミズーリ記念館と姉妹館提携を結ぶ。資料の相互提供や学芸員の交流を進め、国際的な知名度と研究レベルを高める。ミュージアムが国内外の館と結ぶ初めての提携となる。

 「国際平和デー」の21日付の調印書に、戸高一成館長と記念館のマイケル・カー会長が署名する。ミュージアムが月内に郵送し、署名して返送してもらう。10月中旬をめどに交換を終える予定。調印書は現在開催中の特別企画展「日米最後の戦艦展」で公開する。

 記念館は真珠湾に1999年開館。太平洋戦争の日本の降伏文書調印の舞台となった後、92年に退役した戦艦ミズーリ本体、関連資料を展示している。「最後の戦艦展」で公開しているミズーリに突入した日本の特攻機の破片と部品計5点は記念館から貸し出しを受けた。

 資料を調査するため戸高館長が昨年10月、記念館を訪問。「歴史を継承し平和を次代につなぐ」趣旨が共通していることから、双方から提携の話が持ち上がった。ミュージアムは「提携を通じて大和ミュージアムの発信力を高め、将来は外国の施設に資料を貸し出せる存在にしていきたい」としている。(小島正和)

(2015年9月19日朝刊掲載)

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