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94万羽 再生ノートに 広島市 折り鶴活用3案試行

空港の歓迎ボード 平和企画のチラシ

 広島市は11日、国内外から届く大量の折り鶴の活用策を議論する有識者委員会(北川建次委員長)の第2回会合を開いた。折り鶴を再生紙にして平和学習のノートを作るなど三つのアイデアを近く試行することを決めた。

 ノートへの再生は古紙の卸売業者団体「中国地区製紙原料直納商工組合」が提案。約94万羽分を使い、8万冊を作成する。県内の小学校に配る予定だ。

 このほか、全日本空輸は最新鋭機ボーイング787が広島空港(三原市)に初飛来する11月1日、3万~5万羽をボードに張り付けて歓迎の言葉を浮かび上がらせ出迎えることを提案。採用された。

 残る一つは広島テレビの提案で、平和の願いなどを込めた1文字を募集する企画でチラシなどに再生する。

 今回試行する3案は市に寄せられた203件の中から選ばれた。市が折り鶴を提供し、各提案者が実施する。

 また市はこの日、昨年度に平和記念公園(中区)の「原爆の子の像」に折り鶴を寄せた団体・個人へ実施した意識調査の結果を報告。回答した196団体・個人のうち、折り鶴を別の物に再生したり、焼いたりすることに抵抗があるとしたのは2人だけだった。(金崎由美)

(2011年10月12日朝刊掲載)

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