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戦没者の遺族 慰霊碑 冊子に 江田島 17基 所在地や式典情報

 広島県江田島市の戦没者遺族でつくる市遺族連合会が、市内にある戦没者慰霊碑と原爆慰霊碑を冊子にまとめた。戦後70年を大きな節目と考え、会員陶山文則さん(76)=大柿町=が中心となって製作した。陶山さんは「元気なうちに記録を残さなければ、忘れ去られてしまう」との危機感に突き動かされたという。(貞末恭之)

 A4判、10ページに17基を載せた。旧陸軍船舶練習部第十教育隊の慰霊碑(江田島町)軍艦大淀の慰霊碑(大柿町)や戦没者の共同墓地(沖美町)など戦没者慰霊碑14、原爆慰霊碑3となっている。それぞれの碑の写真と名称、所在地、管理団体、慰霊式典の有無などを紹介している。

 陶山さんは会員からの聞き取りを参考に現地を訪ね、一つずつ確認。原爆関連の碑は市原爆被害者の会の情報を手掛かりにした。「1冊にまとめられた点はよかった。建立の経緯が分からない碑もあり、引き続き情報収集したい」と語る。

 市が制作費を負担、500部作った。25日にある市戦没慰霊祭の出席者に配るほか、要望があれば市内の公共施設にも置くという。

(2015年9月21日朝刊掲載)

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