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戦没者追悼 碑など巡る 呉市遺族連合会 戦後70年で初企画

 太平洋戦争で家族を失った広島県呉市遺族連合会の会員が28日、市内の戦争史跡を巡った。戦後70年の節目に初めて催したツアー。参加者は平和の尊さをあらためてかみしめていた。

 市内の28人がJR呉駅近くに集まり、貸し切りバスで出発。和庄公園(本町)にある呉空襲の供養地蔵、米軍機の攻撃を受けて大破した巡洋艦青葉の記念碑(警固屋)など8カ所を半日がかりで見て回った。音戸町の高台にある町戦没者慰霊碑で手を合わせ、碑に刻まれた821人を追悼。増原尋美会長(78)が花を手向けた。

 戦地で父を失い、自宅も呉空襲で被災した無職板垣美恵さん(90)は「つらい思いをしなくていい今の世は本当に幸せ。若い人にも史跡を見てほしい」と望んでいた。(小島正和)

(2015年9月29日朝刊掲載)

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