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「原爆の被害 目に焼き付けて」 周南の岐山小 被爆者に聞く

 山口県周南市徳山の岐山小の5年生約70人が、被爆者の折出真喜男さん(83)=同市西金剛山=から被爆体験を聞いた。総合的な学習の時間の一環。

 児童は1日、原爆資料館(広島市中区)などを社会見学で訪問するのを前に、校区内に住む折出さんを招いた。当時、修道中(現修道中高、同)の2年生。原爆投下の2日後の1945年8月8日、行方不明になった親戚の女の子を捜すため入市被爆した。

 「子どもを抱いたまま亡くなっていた女性の遺体が忘れられない。同級生もほとんどが死んだ。今でも思い出すとつらい」などと語った。「原爆資料館では怖いと思うかもしれないが、しっかり被害を目に焼き付けてきて」と呼び掛けた。

 児童は「戦時中はどんなものを食べていましたか」「戦時中と今の生活で何が変わりましたか」などと熱心に質問した。堀家彰宏君(11)は「僕たちが今、当たり前にごはんを食べられることのありがたさを感じた。社会見学でしっかり勉強したい」と話した。(滝尾明日香)

(2015年10月1日朝刊掲載)

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