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育鵬社教科書を2校側想定せず 山口県教委、認識示す

 山口県教委は30日、県立中学校2校で来年度から4年間使う教科書選定で、歴史、公民で採択した育鵬社は両校の想定とは異なっていたとの認識を示した。

 県教委は8月20日の教育委員会議で、高森みどり中(岩国市)下関中等教育学校(下関市)の教科書を選定。歴史、公民では、委員6人のうち4人が推した育鵬社を選んだ。

 県教委によると、選定では2校が作成した研究調査報告書を判断材料の一つとした。報告書は具体的な出版社名に触れていないが、表現などから育鵬社以外の採択を想定していたとみられるという。

 原田尚教育次長は30日の県議会一般質問の答弁で「歴史、公民では両校の想定とは異なった教科書を採択したととらえている」と表明。採択理由については「県の教育目標の実現に資するという視点から、最もふさわしいと判断した」との見解をあらためて示した。

(2015年10月1日朝刊掲載)

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