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連載・特集

鉄道八景 広島電鉄(広島市) 被爆70年 走り続ける証人

 原爆ドームのそばに架かるT字形の相生橋(広島市中区)を広島電鉄の路面電車が行き交う。70年前の8月6日、原爆投下の目標とされた橋だ。

 路面電車は8路線。広島駅―宮島口駅(廿日市市)間を走る路線は、原爆ドームと宮島の二つの世界遺産を結ぶ。新型の超低床車両やレトロ電車などさまざまな車両が走る。まさに見て触れられる動く博物館だ。

 被爆電車は3両ある。1両は被爆70年のことし、被爆当時と同じ紺とグレーに塗り替えられ、8月6日前後に走った。2両は現役で、朝のラッシュ時に運行している。11月までは月2回、被爆電車に乗り、被爆建物を車内から巡る催しが開かれる。(文・写真 浜岡学)

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 廃線を活用したトロッコ列車、トンネルと海の景色が交互に訪れる海岸鉄道…。秋はローカルな路線で旅をしたくなる。瀬戸内海を中心とする八つの地方紙のエリアを「撮り鉄」の気分になって巡ってみよう。

 ≪メモ≫市内線は均一運賃で大人160円、小児80円(宮島線は除く)。テレフォンセンターTel0570(550)700。

(2015年10月1日朝刊掲載)

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