×

ニュース

フィジー議長「核廃絶に力」 広島の平和公園で被爆証言など聴く

 フィジーのチコ・ファタフェヒ・ルべニ国会議長(69)が2日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。被爆証言を聴くなどし、核兵器による被害の実態について理解を深めた。

 原爆資料館では、志賀賢治館長から説明を受けながら見学。壊滅した市中心部の模型や学徒の遺品に見入った。広島国際会議場で被爆者の小倉桂子さん(78)=中区=から英語の体験証言も聴いた。

 原爆慰霊碑に献花をし、案内役の室田哲男副市長から平和首長会議(会長・松井一実市長)への加盟の働き掛けも要請された。ルべニ議長は「被爆者の証言が胸に響いた。核兵器廃絶のため、首長会議にぜひ協力したい」と述べた。

 英国の植民地だったフィジーは、1950年代後半の英の核実験で兵士が被曝(ひばく)した。首長会議には2都市が加盟している。ルベニ議長は外務省の招きで9月28日に来日した。(水川恭輔)

(2015年10月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ