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「被爆電車運行」に特別賞 中国放送・広電 共同事業 日本鉄道賞 平和の尊さ伝える

 鉄道に関する優れた取り組みを表彰する「日本鉄道賞」の特別賞に、中国放送と広島電鉄(いずれも広島市中区)の「被爆電車特別運行プロジェクト」が選ばれた。国土交通省や鉄道事業者でつくる「鉄道の日」実行委員会が7日、発表した。

 同プロジェクトは両社の被爆70年の共同事業。江波(現中区)付近で被爆しながら2006年まで現役だった車両を当時の配色に塗装し、6~8月に広島市中心部を走らせた。車内で被爆証言や復興エピソードを上映。「戦争の記憶が薄れる中、鉄道を通じて原爆の恐ろしさと戦後の復興・発展に尽くした人たちを思い、平和の尊さを心に刻む取り組み」と評価された。

 中国放送は「受賞は光栄。平和の尊さを届ける取り組みを続けたい」としている。ことしは大賞1件、特別賞3件を選出。鉄道の日の14日に東京で表彰式がある。(余村泰樹)

(2015年10月8日朝刊掲載)

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