×

ニュース

G8議長サミット ヒロシマ照らす光の道 幻想的に演出

■記者 森田裕美

 ヒロシマの願い、世界に届け-。2日の主要国(G8)下院議長会議(議長サミット)の舞台となる平和記念公園(広島市中区)が31日夜、光に包まれた。原爆慰霊碑に向けて議長たちが歩む道、世界遺産の原爆ドーム…。3日間のライトアップの開始とともに、被爆地の期待も高まってきた。

 サミットを機に、被爆地を訪れる国内外の人たちにヒロシマの願いを視覚的に発信しようと、市や広島青年会議所などの実行委員会がライトアップを企画。午後7時半、公園内で点灯式があった。

 昨年のひろしまフラワーフェスティバル(FF)で初登場した巨大な「折りづるみこし」を活用した「おりづる灯篭(とうろう)」は、原爆慰霊碑前の2カ所と原爆ドーム、原爆の子の像に置いた。電球の光も加えて、それぞれを幻想的な空間に演出した。

 各国議長が当日、歩くのは原爆資料館下から原爆慰霊碑までの道。中高生約60人が平和への願いを込めたキャンドルを並べ、光の道筋ができた。

 宇品中3年の麻生莉加さん(14)は「議長さんたちには世界の争いを話し合いで解決する努力をしてほしい」と願っていた。

 この日は議長サミットがある公園内の広島国際会議場にも、会議に使う机などが仮配置された。議長たちを歌声で迎える市民有志の合唱団や、児童、生徒による歓迎行事のリハーサルも既に終了。1日、議長たちを迎える被爆地の準備は整った。

関連記事
G8議長サミットにむけ 広島で「平和と軍縮」シンポ(08年9月 1日)
G8議長サミット迫る広島 8ヵ国・EU旗 歓迎ムード(08年8月30日)
G8議長が広島に集う意義 元軍縮大使 猪口邦子氏に聞く(08年8月27日)

(2008年9月1日朝刊掲載)

年別アーカイブ