×

ニュース

安部一成さん死去 84歳 「ゆだ苑」元理事長

 山口県内で被爆者の支援活動などに尽力した県原爆被爆者支援センター「ゆだ苑」(山口市)の元理事長で山口大名誉教授の安部一成(あべ・かずなり)氏が25日夜、肺気腫のため山口市古熊1丁目1の10の自宅で死去した。84歳。下関市出身。葬儀は28日午前11時から山口市水の上町5の27、洞春寺で。喪主は妻の和子(かずこ)さん。

 神戸経済大(現神戸大)卒。山口大経済学部教授や学部長、東亜大(下関市)学長などを歴任し、1990年5月から山口大名誉教授。専門は地域経済論、地域産業論。86年には中国文化賞を受賞した。

 68年5月に設立された県原爆被爆者福祉会館「ゆだ苑」建設に尽力したほか、被爆者の遺骨の一部や死没者の名簿を納めた「原爆死没者之碑」、「非核三原則の貫徹と核兵器廃絶を誓う碑」の建立など被爆者の援護活動に携わった。93~2008年にゆだ苑の4代目理事長を務めた。原水爆禁止運動にも深く関わり、県内で中心的役割を担った。(浜村満大)

(2911年10月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ