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G8議長、広島入り きょうサミット開催

■記者 長田浩昌、道面雅量、久行大輝

 被爆地で開かれる主要国(G8)下院議長会議(議長サミット)に出席する8カ国の議長と欧州連合(EU)欧州議会第一副議長が1日、東京での公式日程を終え、広島市入りした。2日のサミットでは核軍縮などについて意見交換する。

 この日は全参加者が東京にそろい、明治記念館(港区)で河野洋平衆院議長主催の昼食会。河野議長は「ようこそ日本へおいでくださいました」と1人1人にサミット参加への感謝を述べた。皇居・宮殿での茶会にも招かれ、天皇陛下、皇太子さまと懇談した。

 一行は、羽田空港から政府専用機で広島空港(三原市)へ。午後5時半すぎ、ペロシ米下院議長、グリズロフ・ロシア国家院議長らが次々とタラップを下り、豊田麻子広島市副市長らの出迎えを受けた。続いて広島市内で記念コンサートを鑑賞し、地元主催の歓迎夕食会にも出席した。

 2日は平和記念公園(中区)で原爆慰霊碑に花を手向け、原爆資料館を視察した後、日本で初開催となる議長サミットに臨む。

 午前の「平和と軍縮に向けた議会の役割」のセッションはアコワイエ・フランス国民議会議長が、午後の「二院制議会における意思決定」はフィーニ・イタリア下院議長がそれぞれ基調報告し、自由に議論する。

(2008年9月2日朝刊掲載)

平和への祈り 議長とともに 広島でG8コンサート

■記者 城戸収

 G8議長サミットの記念コンサートが1日、広島市中区の広島厚生年金会館であった。フィーニ・イタリア下院議長を除く各国議長らが来場。平和への願いを込めた演奏に聞き入った。

 衆議院や市などが主催する3部構成のコンサート。第2部に、議長たちは参加した。約1800人の観客に手を振って2階席に着き、広島交響楽団とバイオリニスト岡崎慶輔さんの共演を鑑賞した。

 1部ではテノール歌手大瀧賢一郎さんが美空ひばりさんの反戦歌「一本の鉛筆」などを熱唱。3部は広島市佐伯区出身の被爆二世、佐村河内(さむらごうち)守さん(44)が作曲した「交響曲第一番」を演奏。35歳で聴力を失った自身と被爆者の苦悩を重ねた曲の初演で、佐村河内さんはステージから「祈っているだけでは何も始まらない。次の世代に語り継ぐことが必要」と手話で訴えた。

(2008年9月2日朝刊掲載)

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