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NIE 被爆70年テーマ 新聞の役割探る 広島で学習会

 被爆70年をテーマに、新聞の役割や教育現場での活用を考えるNIE学習会が10日、広島市中区の中国新聞ビルであった。広島県NIE推進協議会の主催。県内の教諭たち約50人が参加し、平和学習に新聞を使う教諭や原爆・平和報道に携わる記者の報告を聞いた。

 福山市の明王台高の藤田豊教諭は、今春の核拡散防止条約(NPT)再検討会議など核軍縮をめぐる記事を使った学習を紹介。原爆・平和に関わる印象に残った記事の感想文を宿題とした事例報告もあった。

 記者発表では、中国新聞社報道部の水川恭輔記者が動員学徒の遺品や慰霊碑を取り上げた記事に触れ「自分が学徒だったらと想像して、生徒に原爆の悲惨さを考えてほしい」と強調。朝日新聞の被爆者アンケート、毎日新聞の被爆前の街並みを伝える映画についての報道の説明もあった。

 報告を踏まえ、協議会会長の朝倉淳・広島大大学院教授が講演。「被爆70年報道をみると、新聞には教育の宝がまだまだ埋もれている。各社の記事を読み比べるなどして、自らの考え方を構築する学習につなげてほしい」と強調した。

(2015年10月11日朝刊掲載)

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