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被爆瓦など5点出品 広島市 国連欧州本部に常設

 広島市は、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で11日から始まる原爆資料の常設展示に、原爆の熱線を浴びた瓦や陶器など被爆資料5点を出品する。現地で同日にある開会式には松井一実市長が出席する。

 5点は原爆資料館(中区)の収蔵品で、欧州本部のロビーの一角に展示される。最も大きいのが長さ27センチの被爆瓦。表面が溶けて泡状になっている。ほかに変形したガラス瓶や、溶けた小皿、陶器、瓦を展示。原爆投下後の高熱火災の被害を伝える。

 資料館は「原爆の威力が見た目に分かりやすい資料を選んだ」としている。長崎市は原爆投下で倒壊した旧浦上天主堂にあった天使像など計8点を展示。両市合同で、やけどを負った被爆者の写真や核軍縮に向けた動きなどのパネル10枚も並べる。

 原爆展は長崎市の田上富久市長が広島市の秋葉忠利前市長に提案し、両市で準備してきた。米ニューヨークの国連本部には既に常設コーナーがある。(田中美千子)

(2011年11月1日朝刊掲載)

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