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被爆樹 消えぬ傷痕 文筆家杉原さん 広島市中区で写真展

 府中市出身の文筆家杉原梨江子さん(50)=東京都目黒区=が広島市で撮影した被爆樹木の写真展が、中区袋町の旧日本銀行広島支店で開かれている。無料で25日まで。

 2008~15年に写し、7月に出版した書籍に収めた作品を中心に約70点をパネル展示。幹にぽっかりと穴が開いたプラタナス、樹皮の焼け跡が残るクスノキ、幹が真っ二つに裂けたクロガネモチ…。被爆後に再び芽吹き、青々と茂る木々を切り取っている。所有者たちから聞き取ったエピソードや爆心地からの距離も添えてあり、来場者は熱心に見入っていた。

 「樹木は被爆の傷痕を残しながら核兵器の恐ろしさを伝え続けている。無言の証言を聞いてほしい」と杉原さん。24日午後2時から会場で講話をする。(川手寿志)

(2015年10月21日朝刊掲載)

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