×

ニュース

真珠湾で平和の誓い 湯崎知事 戦争記念碑を慰霊

 広島県の湯崎英彦知事は5日(日本時間6日)、太平洋戦争開戦の舞台となった米ハワイ州オアフ島の真珠湾を訪れ、アリゾナ記念館の記念碑に花を手向けた。「国際平和拠点ひろしま構想」を発信する米国出張の最初の訪問地で、広島県知事が同記念館を公式に訪れるのは初めて。

 記念碑は真珠湾攻撃で旧日本軍に撃沈された米戦艦アリゾナの真上にあり、犠牲者の名前が刻まれている。湯崎知事はダニエル・マルティネス主任学芸員の案内で記念碑に花輪をささげ、海底に沈む船体に花びらをまいた。

 続いて太平洋戦争の戦死者たちが眠る国立太平洋記念墓地(パンチボウル)へ。知事を先導した退役軍人のジーン・カグネッティ所長は、被爆地の知事訪問を「日米が親善を共有することで世界に平和を発信できる」と歓迎した。

 湯崎知事は「広島と同様に犠牲者が今なお眠る場所に触れて胸に迫るものがあった。核兵器廃絶への決意を新たにした」と話した。湯崎知事は訪米中、核兵器廃絶に向け広島が果たすべき役割を示した構想への協力を国連の潘基文(バンキムン)事務総長たちに要請する。(ホノルル=加納亜弥)

(2011年11月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ