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思い描く平和 130人の声展示 自宅ギャラリーで 益田の福原さん 8・6式典通い集める

 島根県益田市下本郷町の左官業福原寿男さん(74)が、2010年から毎年8月6日、広島市中区の平和記念公園を訪れた人に寄せてもらった写真付きメッセージを自宅敷地内の手作りギャラリーで展示している。「あなたにとって平和とは何ですか」。問い掛けに応じた約130人の声を、戦後70年の節目に紹介している。31日まで。(江川裕介)

 09年8月、同公園に立ち寄った際、たくさんの人が集まっている様子を見たのがメッセージ集めのきっかけ。翌年から平和記念式典当日に通い続け、声を拾った。

 「子どもが希望を持てる世の中」「となり同志が笑いあえる」。高校生、ストリートミュージシャン、外国人ら声を寄せてくれた人はさまざまだ。約30年取り組んできた写真の趣味を生かし、本人の写真付きで並べている。

 会場はことし3月に完成させた24平方メートルの「アートスペース平田屋」。自身も「自由に健康で普通の生活が出来(でき)ること」とつづり、飾った。

 年々、式典を訪れる高齢者が減っていると感じるという。「何かしらの記録を残さねばと思い、始めた。メッセージを見て、たくさんの人に平和について考えるきっかけにしてほしい」と話している。

 無休で入場無料。福原さんTel090(9060)2377。

(2015年10月28日朝刊掲載)

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