×

ニュース

戦時文献など60点 島根大図書館が企画展

 島根県松江市西川津町の島根大付属図書館で戦争と平和を考える企画展が開かれている。被爆3世で同大事務職員の小林奈緒子さん(37)=同市雑賀町=が戦後70年に合わせて企画した。11月30日まで。

 学生の視点から考えてもらおうと、島根大の前身となる旧制松江高の戦時を伝える文献資料を中心に約60点を展示。1943年10月の学徒出陣を伝える新聞記事や文芸部が発行した校友会雑誌などを並べた。

 父が中国で戦死した松江市の無職渡部節雄さん(83)から借りた日の丸旗や家族への手紙、軍人勅諭も展示。遺品が返ってきた際のエピソードも添えた。

 企画展は昨年に続いて2回目。小林さんは長崎市で被爆した祖母から体験を聞いていたことがきっかけで、同大では同市などの戦災者組織の研究に取り組んだ。小林さんは「当時の学生と比べながら、進路へ一歩を踏み出すきっかけにしてほしい」と話している。

 無料。11月21日は休館。同館Tel0852(32)6086。(西村萌)

(2015年10月28日朝刊掲載)

年別アーカイブ