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子どもサミット開催へ 各国の議長賛同 ジュニアライターが提案

■記者 吉原圭介

 各国の子どもが被爆地広島に集い、平和について語り合う-。河野洋平衆院議長は会議後の共同記者会見で「広島でのG8議長サミットの成果の一つとして、子どもサミットを広島で開くことを強く期待すると申し合わせた」と発表した。中国新聞の定期連載「ひろしま国 10代がつくる平和新聞」のジュニアライターの提案を受け入れた。

 河野議長は広島市主催昼食会の席上での話とし、「地元広島の考えを重要視し、組織や経済的問題をどうするか考えていかなければならないが、われわれは(開催を)ヘルプするということで全員の賛成をもらった」と話した。

 世界子どもサミットの開催は、ジュニアライターが今年3月、議長サミットに関して河野議長にインタビューしたときに提案。その後、参加国の各議長へのメールインタビューの質問にも盛り込み、全員から賛同の回答をもらっていた。

(2008年9月3日朝刊掲載)

河野「サミットが産んだ卵だ」 ペロシ「ぜひ軍縮をテーマに」

■記者 吉原圭介、馬上稔子

 「ひろしま国 10代がつくる平和新聞」のジュニアライターがG8議長サミットに参加する各議長に提案していた世界子どもサミットが2日、実現に大きく近づいた。

 広島市主催昼食会の複数の出席者によると、河野洋平衆院議長は会の終盤「中国新聞(のジュニアライター)から『子どもサミット』を広島でやってはどうかというアイデアをもらった。この子どもサミットを今回の議長サミットが産んだ卵としてはどうか。卵がかえってひよこになったときにはどんなエサを与えるか広島市長に考えていただこう」と提案した。

 これに対し米国のペロシ下院議長は「すばらしいアイデア。ぜひ軍縮がテーマになるようにしてほしい」とこたえ、各参加議長も賛同したという。

 秋葉忠利広島市長は昼食会後の記者会見で、G8議長サミットのメンバーが発起人という認識を示した上で「三権分立の柱の一つである議会の代表が集まり、その中から提案があった。子どもたちのことをわれわれは考えて政治をしなければならないというメッセージでもある。広島市としてぜひ前向きに検討していきたいと思う」と応じた。

 具体的な時期や実施主体のほか、参加国も今後詰めていくが、G8だけでなく他の国の子どもたちにも呼び掛ける見通し。

 また議長サミット後の共同記者会見には、今年3月に東京の衆院議長公邸で河野議長にインタビューしたジュニアライターで高校2年串岡理紗さん(17)も参加した。会場を出る河野議長が気付き「元気でやってるか」と声をかける一幕もあった。

 串岡さんは「覚えていてもらい、感動した。私たちの提案が実現に向け大きく前進したと思う。できるだけ早い時期に、多くの国が参加して開催されることを期待している」と喜んでいた。

(2008年9月3日朝刊掲載)

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