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福島の子ども守ろう 広島でシンポ 研究者ら 実情を紹介

 福島第1原発事故が収束を見せない中、子どもの未来のため何ができるかを考えるシンポジウムが11日、広島市中区の原爆資料館東館であった。福島の支援を続ける研究者や福島から広島に移住した母親らが、制約の多い生活を送る被災地の子どもの実情を訴えた。

 放射能汚染が及ぼす生活リスクを研究する福島大の西崎伸子准教授(41)は「福島の子どもは外遊びができないことで、食事の量が減って体重が減少したり、発達の遅れが懸念されたりし始めている」と指摘。また、中学生が自身の被曝(ひばく)線量を自分で計算しながら生活しているとの報告もあり、心理的負担を心配する声が上がった。

 12、13の両日、同資料館などを会場に開かれる「子どもの権利条約フォーラム2011in広島」を主催する実行委員会が、プレイベントとして企画。約70人が耳を傾けた。(森田裕美)

(2011年11月12日朝刊掲載)

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