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グランプリ どの短編に 20~23日 広島国際映画祭 永瀬正敏ら多彩なゲスト

 広島国際映画祭が11月20~23日、広島市中区のNTTクレドホールを主会場に開かれる。今回から、映画祭が独自に選定した短編6本からグランプリなどの受賞作を決める。ポルトガルの気鋭、ミゲル・ゴメス監督や俳優永瀬正敏ら多彩なゲストも来場。日本初公開を含む88作品を上映し、映画の魅力を発信する。(余村泰樹)

 メーンの国際短編映画コンペティションは6作品。ダビ・チュウ監督「カンボジア2099」、エレナ・ロペス・リエラ監督「プエブロ」、ダフネ・ヘレタキス監督「列島、露(あら)わにされた花崗(かこう)岩」など世界が熱い視線を送る監督の新作のほか、俳優としても活躍する染谷将太の監督2作目「清澄」もノミネート。最終日に受賞作を発表する。

 招待作品にも、見応えのある作品が並ぶ。ミゲル・ゴメス監督の「アラビアン・ナイト」(日本初公開)は3部作で計6時間超の大作。シドニー国際映画祭グランプリの注目作だ。初長編「若き詩人」でロカルノ国際映画祭審査員特別賞を受賞したダミアン・マニベル監督の全作品も紹介。河瀬直美監督「あん」はバリアフリー上映した後、出演者の永瀬正敏があいさつする。

 広島関連を集めるヒロシマEYEでは、コンペの審査委員長を務める吉田喜重監督の「鏡の女たち」のほか、被爆体験者や2世の教師に焦点を当てたドキュメンタリーや佐々木禎子さんの折り鶴をモチーフにした短編の上映もある。

 フランスの映画資料館「シネマテーク・フランセーズ」との初めての共同企画として、創設者アンリ・ラングロワ特集を広島市映像文化ライブラリー(中区)で連日開催。若手監督特集では、ロカルノ国際映画祭で出演した4人が最優秀女優賞に輝いた「ハッピーアワー」の上映と浜口竜介監督のトークが23日に横川シネマである。

 20日には、被爆ピアノの伴奏で無声映画を鑑賞する「シネ・コンサート」(無料)を開催。会期中は毎日午後11時まで、NTTクレドホール11階のロビーで飲食や音楽を楽しめるパーティーを開く。

 期間中の通し券3500円(前売り3千円)、1日券2千円(同1500円)。市映像文化ライブラリーの上映は別料金。映画祭開催準備室Tel082(555)2033。

<主なプログラム>

■20日
午後7時    開幕式、シネ・コンサート
■21日
午前9時半   「鏡の女たち」、吉田喜重監督・岡田茉莉子トーク
午後0時45分 「アラビアン・ナイト」第1部、ミゲル・ゴメス監督トーク
  6時45分 国際短編映画コンペティションA、トーク
  7時    ミゲル・ゴメス監督トーク、「熱波」(八丁座)
■22日
午前9時半   「若き詩人」、ダミアン・マニベル監督トーク
正午      「アラビアン・ナイト」第2部、監督トーク
午後3時15分 国際短編映画コンペティションB、トーク
■23日
午前10時   「ハッピーアワー」第1~3部、浜口竜介監督トーク(横川シネマ)
午後1時半   「あん」バリアフリー上映、永瀬正敏トーク
  4時半   「アラビアン・ナイト」第3部、監督トーク   7時半   閉幕式

※会場の表記がない場合はNTTクレドホール

(2015年10月31日朝刊掲載)

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