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G8議長が決意 核兵器廃絶し平和な世界を 広島サミット

■記者 長田浩昌、森田裕美

 日本で初の主要国(G8)下院議長会議(議長サミット)が二日、広島市中区の広島国際会議場であり、核保有四カ国を含む八カ国と欧州連合(EU)の九人が平和と軍縮などをテーマに意見交換した。ホスト役の河野洋平衆院議長は共同記者会見で「核兵器をなくし、平和な世界をつくろうと決意した」と議論を総括。世界の政治指導者に、被爆地訪問を呼び掛けた。

 福田康夫首相の突然の辞任表明で日本の政局が揺れる中、予定通り開かれた。日本、米国、ロシア、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの各議長と欧州議会の第一副議長が参加。会議は非公開で、第一セッション「平和と軍縮に向けた議会の役割」では核拡散防止条約(NPT)体制の堅持などを訴える発言が出た。第二セッションは「二院制議会における意思決定」をテーマに議論した。

 開会に先立ち、九人は会議場のある平和記念公園を訪問。原爆投下国から広島を訪れた最高ランクの要人となるペロシ米下院議長らが原爆慰霊碑に花を手向け、誰からともなく全員で手をつなぐ場面もあった。原爆資料館も視察し、被爆証言に接した。

 G8議長サミットは主要国首脳会議の開催国で毎年秋に開かれ、河野議長の提唱で被爆地開催が実現した。

(2008年9月3日朝刊掲載)

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