×

ニュース

パグウォッシュ会議、あす長崎で開幕

 核兵器廃絶を目指す科学者の国際組織「パグウォッシュ会議」の第61回世界大会が1日、長崎市で始まる。5日間の日程で、40カ国の科学者や軍縮担当者ら約190人が核兵器の非人道性や核軍縮の道筋について議論し、「長崎宣言」を発表する。

 初日は、長崎大で三つの全体討議を開催。うち「核兵器廃絶への道筋」では、核兵器を持つ米国とロシアの軍縮担当者が公開討論する。長崎の原爆資料館の見学や被爆者との対話もある。2日からは伊王島のホテルで開く。同日は南アジアの核リスク、3日は原子力の平和利用のリスク、4日はイランの核問題をめぐる欧米など6カ国との最終合意などをそれぞれ取り上げる。

 パグウォッシュ会議は、著名な科学者11人が核兵器廃絶と紛争の平和的解決を訴えた「ラッセル・アインシュタイン宣言」を受け、1957年7月にカナダ・パグウォッシュ村で初めて開かれた。日本での世界大会開催は95年、2005年の広島市に続き3度目。95年には、ノーベル平和賞を当時の会長の故ジョゼフ・ロートブラット氏とともに受けた。今大会で、メダルのレプリカを広島、長崎両市に寄託する。(水川恭輔)

(2015年10月31日朝刊掲載)

年別アーカイブ