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黒い雨 1万3000人分データ 公開・解析を要請

 広島、長崎の原爆で約1万3千人が黒い雨を浴びたと1950年ごろに回答した調査データの存在が判明した問題で、広島県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会は15日、データを保管する放射線影響研究所(放影研、広島市南区)に公開と内容の解析を求める要請書を出した。

 放影研は近く記者会見を開き、データの内容や関連する報告書、今後の対応について見解を明らかにする方針を示した。

 この日は高野正明会長たち9人が放影研を訪れ、秋本英治事務局長に要請書を手渡した。厚生労働省が設置する「黒い雨」の指定地域に関する有識者の検討会に情報提供を求め、これまでデータを公開しなかった理由や今後公開する用意があるかなどをただしている。

 高野会長は、原爆症認定集団訴訟などでデータが公表されなかったことを問題視。「貴重な資料を広く公開してこなかった放影研の姿勢は許せない」と批判した。(金崎由美)

(2011年11月16日朝刊掲載)

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