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「謝罪不要 広島訪問を」 湯崎知事 オバマ氏呼び掛けへ

 広島県の湯崎英彦知事は15日の記者会見で、オバマ米大統領の広島訪問について「(原爆投下に対する)謝罪が障害になるなら、謝罪は必要ない。謝罪より(被爆地に)来て見てもらいたい」と述べ、謝罪を求めずに訪問を呼び掛ける考えを示した。

 湯崎知事は県の「国際平和拠点ひろしま構想」を発信するため訪米していた11日(現地時間10日)、ワシントンで米紙ウォールストリート・ジャーナルの取材を受けた。11日付の電子版は「広島県知事、オバマ大統領の訪問を切望 『謝罪の必要はない』」との見出しで伝えた。

 湯崎知事は「謝罪するなら訪問できないという政治的な考えが米国内では強い。それよりも広島に来て、将来に向けて核兵器廃絶の決意を述べてもらうことの方が重要だ」と説明した。

 オバマ大統領の広島訪問をめぐっては、広島市の松井一実市長も同様に謝罪にこだわらない考えを示す。一方、オバマ大統領の2009年11月の初来日の際、当時の外務省事務次官が「時期尚早」との見解を米側に示したことが、内部告発サイトの公開した米外交公電で明らかになっている。(加納亜弥)

(2011年11月16日朝刊掲載)

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