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日米の平和願い植樹 被爆アオギリ2世 大阪・神戸総領事館に寄贈 広島市

 広島市が被爆アオギリ2世の苗木を米国の大阪・神戸総領事館に贈り2日、兵庫県西宮市にある総領事公邸の庭に植えられた。アレン・グリーンバーグ総領事(58)が、日米両国の友好関係の象徴として、戦後70年の節目に発案した。

 公邸であった植樹式で、グリーンバーグ総領事は「この小さな苗木が日米両国の平和協力の象徴になるだろう」とのキャロライン・ケネディ駐日大使のメッセージを紹介。招かれた松井一実市長は「日米の未来志向の友好関係を訴えることになる」と歓迎した。広島平和文化センターの小溝泰義理事長、広島日米協会の山本一隆会長たちを交え、6人が高さ約70センチのアオギリの根元にスコップで土をかけるなどして成長を願った。

 広島市で4月、米政府が市へ贈ったハナミズキの植樹式があった際、グリーンバーグ総領事が出席。核兵器廃絶と平和を願う心を育もうと、平和首長会議(会長・松井市長)が被爆樹木の種や苗木を国内外に贈っていることを知り、市側に寄贈を依頼したという。総領事は取材に「植樹がこれからの平和と繁栄、日米の良好な関係について考えるきっかけになれば」と期待した。(岡田浩平)

(2015年11月3日朝刊掲載)

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