×

ニュース

被災地支援へ被爆地の力を 広島で国際シンポ 市立大と本社

 広島市立大と中国新聞社は19日午後1時から、国際シンポジウム「問われる被爆地・被ばく国の役割―3・11原発事故を受けて」を広島市中区の広島国際会議場で開く。福島市のわたり病院の斎藤紀(おさむ)医師は「苦しんでいる被災者が求めているのは、国の棄民的姿勢を絶対に許さないとする全国の声」として、被爆地で協力を呼び掛ける。

 広島で被爆者医療に携わった経験を持つ斎藤医師は、国と闘った被爆者援護運動の歴史に触れ、福島での課題などについて話す。また福島第1原発事故の事故調査・検証委員会委員を務める九州大の吉岡斉副学長は、今回の事故が日本の原子力政策に与えた影響について分析する。

 このほか、海外での証言活動に力を入れる被爆者の田中稔子氏と、脱原発を決めたドイツの環境問題研究者フランク・ユケッター氏、米国の反核団体代表のマリリア・ケリー氏、中国新聞報道部で連載「フクシマとヒロシマ」を担当する下久保聖司記者の報告もある。コーディネーターは市立大広島平和研究所の水本和実副所長。無料。事前申し込み不要。広島平和研究所Tel082(544)7570。

(2011年11月18日朝刊掲載)

年別アーカイブ