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保有国不賛同 菅氏「残念だ」 核兵器廃絶決議

 国連総会の委員会で採択された日本政府主導の核兵器廃絶決議に関し、菅義偉官房長官は4日の記者会見で、米国など核兵器保有国の賛同を得られなかったことに「残念だ。核兵器のない世界に向け、保有国と非保有国双方の協力を得る努力を続ける」と述べた。

 菅氏は、決議の採択を「保有国と非保有国の対立が高まる中、多数の支持を得た意義は極めて大きい」と評価。世界の指導者たちに被爆地訪問を呼び掛ける内容に、「被爆の歴史を強調する一方、戦争犯罪を認めようとしない」とする中国の批判には「当たらない」と不快感を示した。

 一方、日本政府は、オーストリアなどが主導する核兵器禁止の法的枠組みづくりへの努力を呼び掛ける決議案の採決を棄権した。菅氏は「保有国と非保有国の協力に必ずしもつながらない」とし、日本の立場と整合性が取れないことを理由に挙げた。

(2015年11月5日朝刊掲載)

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