×

ニュース

「韓国との平和に目を」 島根県立大 広島総領事が講演

 駐広島韓国総領事館(広島市南区)の徐張恩(ソ・ザンウン)総領事(50)が、島根県立大(浜田市)で講演した。日韓国交正常化から50年を記念。両国を取り巻く状況などを自らの視点で解説し、学生や市民約40人が聞き入った。

 徐総領事は日本、米国、韓国の同盟関係の重要性を強調しながらも、北朝鮮を統制できる唯一の国が中国であることと、中国の持つ経済力は無視できないことを挙げ「日米韓3国だけでは北朝鮮との問題を解決できない」と説明。日中韓3国の関係について「韓国が中国寄りであるとの指摘は事実ではない」と述べた。

 歴史問題を背景に冷え込む日韓関係については「紆余(うよ)曲折があったが、世代が変われば考え方も変わる。皆さんのような若い世代は、争いよりも平和と協力に目を向けてほしい」と呼び掛けた。

 同大の井上厚史教授の講義「日本思想史」の一環。聴講した3年田中幹人さん(20)は「歴史問題も含め、韓国がどんな国なのか興味が湧いた。行ってみて話し合ってみたい」と話した。(松本輝)

(2015年11月5日朝刊掲載)

年別アーカイブ