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イタリアの酒「ピース オブ ヒロシマ」 現地酒造会社 来年にも販売

 イタリアの酒造会社ボッテガ社が、被爆地の平和への願いを世界に届けようと、商品名に広島を冠した蒸留酒の製造、販売へ来年にも乗りだす。チャリティー事業とし広島市へ全収益を寄付する。サンドロ・ボッテガ社長(51)が6日、市役所で松井一実市長に伝えた。

 「Peace of Hiroshima(広島の平和)」は500ミリリットル入り。ボトルの底にガラス製のハトの飾りを取り付けた。広島の歴史を伝えるカードを添え、世界各地の空港で売る予定。価格は未定。市は寄付金を平和推進に充てる。

 ベネチア近郊にある同社はスパークリングワインや蒸留酒グラッパを造り、ボトルも制作。一昨年11月、原爆資料館(中区)を初めて訪れたボッテガ社長が「人生観が変わるほどの衝撃」を受け、事業を思い立った。

 この日、ボッテガ社長は「平和メッセージを広げるお手伝いをしたい」と話し、市へ商品のサンプルと特別ボトル(13リットル)を贈呈。100万円も寄付した。(田中美千子)

(2015年11月7日朝刊掲載)

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