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原爆惨状 人形は語る 山口の大歳駅 市被害者の会展示

 広島と長崎の原爆の被害を伝える原爆展が6日、山口市朝田のJR大歳駅舎で始まった。市原爆被害者の会の主催で、入場無料。8日まで。

 8月に85歳で亡くなった会員の野村智子さんが生前、同会に寄贈した自作の人形を展示している。野村さんが原爆投下直後の広島に入って目にした惨状を基に、被爆して倒れた親子の姿を、マネキンを使って表現した。破れたもんぺを着せ、ひどいやけどは塗料で色付けした。

 このほか、原爆資料館(広島市中区)から借りた熱線や爆風、放射線の被害を伝えるパネル30枚や、県原爆被爆者支援センターゆだ苑(山口市)が所蔵する変形したビール瓶なども並ぶ。

 田中敏彦会長(73)は「体験が風化していくなかで展示にも工夫が必要。子どもにも見てほしい」と話していた。(柳岡美緒)

(2015年11月7日朝刊掲載)

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