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被爆者取材の葛藤伝える 中国新聞ジュニアライター藤井さん 8日に「少年の主張全国大会」

 中国新聞ジュニアライターで広島市立国泰寺中2年の藤井志穂さん(14)が、8日に東京で開かれる中学生の「少年の主張全国大会」(国立青少年教育振興機構主催)に、中四国ブロック代表として出場する。ジュニアライターとして被爆者を取材する時の心の葛藤を発表する。

 9月19日に広島市中区で開かれた広島大会で、最優秀賞の知事賞に。中四国各県で推薦を受けた9人の中から、各県大会での発表の録音と原稿の審査を経て、中四国ブロック代表として倉敷市立庄中3年小村駿介君(15)とともに選ばれた。

 題は「語る思いと聞く思い」。被爆体験を取材していると、自分もつらくなるため、感情移入しないようにしたり、取材を避けるようになっていたりしていたものの、「それでは伝えようとする相手の思いを受け止められない」と気付き、素直な気持ちで全力で聞くようになった自身の心の変化を表現する。

 全国大会には12人が出場し、内閣総理大臣賞など3賞を決める。藤井さんだけが2年生で、ほかは全員3年生。「原爆や被爆者について広島以外の人たちに分かってもらえるか不安だし、緊張する」。母美雪さんの「伝えたい思いがあるから大丈夫」の励ましと、学校で所属している放送部の先生の指導を胸に、全国に挑む。(二井理江)

(2015年11月2日朝刊掲載)

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