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ホロコースト 展示法に理解 露の研究者 福山の記念館訪問

 ロシアのホロコースト研究の第一人者とされるロシア国立人文大のイリヤ・アルトマン教授(60)が10日、福山市御幸町のホロコースト記念館を訪れた。吉田明生副館長が案内した。

 アルトマン教授は旧ソ連のユダヤ人虐殺や、外交官杉原千畝氏(1900~86年)のユダヤ難民救済などを研究している。92年にはロシアでホロコースト研究教育センターを設立した。

 館内では、アンネ・フランク(1929~45年)の父オットーがアウシュビッツ収容所からの解放後に母に宛てた手紙の複製、杉原がユダヤ人に発給したビザのリストなどを見て回った。「子どもの犠牲に焦点を当てがちだが、親のオットーにも着目している点が新鮮だった」と話した。

 アルトマン教授は講演のため来日。ユダヤ人難民が上陸した福井県敦賀市にある「人道の港 敦賀ムゼウム」も訪れた。11日に広島市立大(広島市安佐南区)で学生に講演する。(細田一歩)

(2015年11月11日朝刊掲載)

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