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「犠牲忘れない」南方戦死者追悼 沖縄で広島県

 広島県は13日、太平洋戦争中にフィリピンなど海外の南方地域や沖縄で戦死した県出身者の追悼式を沖縄県糸満市の「ひろしまの塔」で開いた。参列した遺族たちは肉親を悼むとともに、戦後70年の節目にあらためて平和を願った。

 式典には遺族代表77人を含む約100人が参列した。湯崎英彦知事は「今日の平和と繁栄が尊い犠牲の上にあることを忘れず、平和の大切さを発信し続けていく」とあいさつ。参列者全員で花を手向けた。参列した沖縄広島県人会の七条崇事務局長(38)は「遺族の高齢化は進んでおり、若い世代にも関心を持ってほしい」と話していた。

 ひろしまの塔は1968年に建立され、県出身者3万4635人が祭られている。追悼式は、平和への誓いを新たにする目的で県が72年から毎年主催。戦後の節目の5年ごとに知事や県議会議長が参列している。

(2015年11月14日朝刊掲載)

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