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被爆建物の価値学ぶ 広島市南区 被服支廠など3施設

 被爆建物の保存、活用をテーマにした学習会が14日、広島市南区であった。8~79歳の27人が旧陸軍被服支廠(ししょう)など3施設を巡り、建物の歴史的な価値を学んだ。

 建物を研究する市民団体アーキウォーク広島の高田真代表(37)が解説。れんがと鉄筋で1913年に完成した被服支廠では、「鉄筋コンクリートの建物として世界最古級」と紹介。参加者は暗闇の建物内を懐中電灯で照らしながら、剝がれ落ちた壁やひびの入った柱に見入っていた。頼山陽文徳殿と広島大付属中・高講堂も見学した。

 学習会は、被爆建物には建築物としての歴史的な価値もあることを伝えようと市が開催した。被爆者の松田巍(たかし)さん(70)=安佐南区=は「建築技術的に珍しいとは知らなかった。もっと活用しないともったいない」と話していた。(川手寿志)

(2015年11月15日朝刊掲載)

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