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原爆文学の意義を訴え 原民喜生誕祭 広島市中区

 広島市出身の被爆作家原民喜(1905~51年)の生誕祭が15日、中区の原爆資料館であった。民喜を顕彰する「広島花幻忌の会」が主催。会員約40人が功績をしのんだ。

 同会初代会長の大牟田稔氏(2001年死去)の次男で、毎日放送元プロデューサーの大牟田聡さん(52)が講演=写真。被爆証言を基に「原爆の絵」を描く高校生を追った自身のドキュメンタリー作品や民喜の原爆文学を引き合いに「文学や芸術で被爆体験を新たに解釈することは、意味ある記憶の継承につながる」と訴えた。

 生誕祭は民喜の誕生日の11月15日に合わせて毎年開く。この日は民喜作詩の「永遠のみどり」の朗読もあった。事務局長の長津功三良さん(81)=岩国市=は「夢と現実を織り交ぜた民喜の魅力を若い世代にも伝えたい」と話した。

(2015年11月16日朝刊掲載)

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