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アフガン政府職員 原爆資料館を訪問 ユニタール広島研修

 政情不安が続くアフガニスタンの政府職員たち63人が16日、広島市中区の原爆資料館を訪れた。国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所が企画した研修の一環で、原爆の悲惨さや復興の歩みに触れた。

 参加者は増田典之副館長から、原爆の非人道性や資料館の使命について英語で説明を受け、日本のエネルギー政策などについて熱心に質問した。その後、館内を見学。焦土と化した市街地の模型や犠牲者の遺品に見入った。財務省のアハマドシアル・セラトゥさん(27)は「市民の痛みに共感し、同時に力をもらった。私たちの国はまだ不安定で試練に直面しているが、広島に倣って平和を築き、再建したい」と話した。

 研修は2003年度から毎年開催。約6カ月の間に首都カブールやアラブ首長国連邦の首都アブダビでも順次開く。広島市内は16日から21日までで、被爆者の証言を聴くなどする。

(2015年11月17日朝刊掲載)

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