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「原爆の子」小中高生の声 故長田新さん編集 体験記  

 広島で被爆した少年少女の体験記集「原爆の子」を編集した故長田新(おさだ・あらた)広島大名誉教授の教え子たちでつくる「『原爆の子』をうけつぐ会」は1日、広島県内の小中高生たちの作品を収めた文集を発行した。

 文集「『原爆の子』をうけついで」はA5判、152ページ。同会が7~9月、「原爆の子」を読んだ感想や平和への思いなどをつづった作品を公募。寄せられた527編の中から43編を収録する。

 小学生の作品では、祖母の被爆体験を聞き「ぼくも語り続ける」と決意する作文や「何万の つるをおっても きえぬもの」と詠んだ俳句などが印象深い。中高生では福島第1原発事故を受け、66年前の原爆の被害をあらためて問い直す作文が目に付く。

 同会の宇野豪会長たちは1日、広島市役所で記者会見。選考委員長の大槻和夫広島大名誉教授は「平和について真剣に考え、現在に至る原爆被害を受け止めた作品が寄せられた」と話した。

 1冊500円(別に送料100円)で販売する。同会Tel082(261)4423。(金崎由美)

(2011年12月2日朝刊掲載)

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