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原爆ドーム 世界遺産15年 平和誓う 碑巡りや式典

 原爆ドーム(広島市中区)の世界遺産登録15周年を記念する「ピース・ウォーク」と式典が3日、中区の平和記念公園であった。参加者は、被爆の記憶の継承と核兵器廃絶をあらためて誓った。(野田華奈子)

 被爆者団体などでつくる実行委員会(委員長・伊丹幸男連合広島会長)の主催。公園内の慰霊碑などを巡るピース・ウォークには小中高生たち約260人が参加。原爆ドームや動員学徒慰霊塔など11カ所をスタッフの説明を聞きながら回った。

 八木小5年横手悠人君(10)=安佐南区=は「人や建物を破壊した原爆の威力を知り悲しくなった。僕たちも平和の大切さを伝えなくては」と話していた。

 続いて広島国際会議場であった式典には約400人が出席した。招待された新潟県原爆被害者の会の山内悦子事務局長(83)は、勤務先が原爆ドームの前身、県産業奨励館だった父親の思い出を披露。「被爆前のドームは美しかった。ノーモア・ヒバクシャの象徴として永久に残すべきだ」と訴えた。

 原爆ドームは1996年12月7日、世界遺産に登録された。

(2011年12月4日朝刊掲載)

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