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住民誘導の課題指摘 原子力防災訓練 島根県担当者会議 厳しい想定望む声も

 島根県は24日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故に備え、10月23、25日に実施した原子力防災訓練を振り返る担当者会議を松江市内で開いた。放射性物質の付着の有無を調べるスクリーニング会場での住民の誘導など、課題が指摘された。

 訓練を合同で実施した鳥取県や原発30キロ圏6市を含めた14機関の計約30人が出席した。このうち出雲市は、同市のスクリーニング会場で住民1人が別の地区の住民に紛れてしまった事例を紹介。「適切な誘導策を検討したい」とした。

 県診療放射線技師会も「出雲市の会場は1カ所の出入り口しかなく、検査を受ける人と終わった人が接触する可能性があった」と指摘した。

 いずれの出席者も訓練自体は「順調に進んだ」と総括。一方、「避難経路上での事故発生など、もう少し厳しい想定でもいいのではないか」(鳥取県警本部)とする意見も出た。(秋吉正哉)

(2015年11月25日朝刊掲載)

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