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米軍ビラ 戦時の記憶 原爆資料館で企画展

 太平洋戦争末期に米軍が航空機からまいたビラなどを紹介する企画展が、広島市中区の原爆資料館3階の「収蔵資料の紹介」コーナーで開かれている。

 いずれも市民の寄贈品でビラは7種類。資料館によると、米軍の捕虜となった日本人兵士に書かせた文を印刷しているという。

 「日本国民に告ぐ!!」と大書きされたビラは終戦間際、福岡や東京でまかれた。広島への原爆投下に触れ「直ちに武力抵抗を中止しなければ、この爆弾(中略)を使用して、戦争を終結させるだろう」と警告している。

 ビラを詰めて航空機から投下した箱や、米兵がビラを製版している様子の写真も展示。企画を担当した資料館の高橋佳代さん(28)は「爆弾だけでなく、ビラによる心理作戦の武器もまかれた戦争の一側面を知ってほしい」と話している。展示は4月5日まで。(金崎由美)

(2011年12月8日朝刊掲載)

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