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島根原発 免震重要棟を建設へ 中電発表 敷地内 13年度に着工

 中国電力は8日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)で、震度7クラスの地震にも耐えられる対策を施した「免震重要棟」を建設すると発表した。緊急時に対策拠点と退避場所を兼ねる。2013年度に着工し、14年度の運用開始を目指す。

 計画では、3階建て延べ約5千平方メートルの規模となる。放射性物質を低減する空調設備や自家発電装置を備え、最大300人体制で5日間の事故対策がとれるようにする。建物の基礎部分にゴムを入れ、強い揺れを吸収する免震対策を講じる。

 同原発1号機の原子炉建屋から東に約200メートルの山肌を削り、海抜15メートル以上の場所に建設する。建設費は明らかにしていない。

 福島第1原発事故では、免震重要棟が対策、復旧拠点の機能を果たし、専用施設が島根原発にも必要と判断した。島根原発の管理事務所にある「緊急時対策所」は、放射性物質を低減させる設備はあるが、広さは240平方メートルにとどまっている。(金山努)

(2011年12月9日朝刊掲載)

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