初の被爆地「印象深い」 ヒロシマ賞 ハトゥムさん 市長と面会
15年11月30日
「ヒロシマ賞」受賞がこのほど決まったパレスチナ人の芸術家モナ・ハトゥムさん(63)が27日、広島市役所を訪れ、松井一実市長と面会した。初の被爆地訪問を「すごく印象深い場所」と喜んだ。市は2017年に市現代美術館(南区)で授賞式を開き、これから制作してもらう新作を展示する。
レバノン生まれのハトゥムさんは、英国滞在中に母国が内戦となり帰国不能に。国外で創作活動を続けている。インスタレーション(空間構成)などの表現で、政治的に抑圧された人間の内面を表現しているという。
松井市長は作品の世界観を、戦乱の世の無常をつづった鴨長明の方丈記に似ているといい「混乱の世を乗り越え、復興したのがヒロシマ。ぜひそんな作品を」と英訳版の本を贈った。ハトゥムさんは「文化を知るためにも読みたい」と応じた。
3年に1度のヒロシマ賞は1989年に市が創設した。美術を通じて平和に貢献した作家に贈っている。(和多正憲)
(2015年11月28日朝刊掲載)
レバノン生まれのハトゥムさんは、英国滞在中に母国が内戦となり帰国不能に。国外で創作活動を続けている。インスタレーション(空間構成)などの表現で、政治的に抑圧された人間の内面を表現しているという。
松井市長は作品の世界観を、戦乱の世の無常をつづった鴨長明の方丈記に似ているといい「混乱の世を乗り越え、復興したのがヒロシマ。ぜひそんな作品を」と英訳版の本を贈った。ハトゥムさんは「文化を知るためにも読みたい」と応じた。
3年に1度のヒロシマ賞は1989年に市が創設した。美術を通じて平和に貢献した作家に贈っている。(和多正憲)
(2015年11月28日朝刊掲載)