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日積地区で独自測定 米軍機騒音 柳井市、苦情急増受け調査

 山口県柳井市は30日、米海兵隊岩国基地(岩国市)の米軍機とみられる航空機騒音の苦情が急増している同市日積地区に、独自に騒音測定器を設置した。市内では、国が設置している神代地区に次いで2カ所目。1日から調査を開始し、騒音の実態を把握する。

 日積公民館の屋上に、業者が高さ2・50メートルの集音計を設置した。公民館に隣接する市日積出張所に騒音データを送る仕組みで、市職員が解析する。

 市によると、市内で本年度寄せられた騒音苦情は10月末時点で81件。このうち日積地区は8件で、神代地区の40件に次いで多い。昨年度は全市で1年間に7件だった。

 市や県などでつくる基地関係県市町連絡協議会は8月、市内の騒音調査箇所を増やすよう国に要望したが、市は早急な増設は困難とみて独自財源での設置を決定。9月に市議会で可決された2015年度一般会計補正予算に、機器代と設置費計120万円を盛り込んだ。

 市危機管理室は「岩国基地には17年ごろまでに空母艦載機の移転が予定され、騒音への住民の関心は高い。対策や米軍への申し入れに役立てるため、測定結果は国に提供する」としている。(野田華奈子)

(2015年12月1日朝刊掲載)

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