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　山口県上関町の柏原重海町長は１３日、町議会一般質問で、原子力発電所の安全性を問われ、福島第１原発事故の原因究明なしに判断できないとしつつ「福島を除けば安全性は確保していると思う」と述べた。

　原発反対派町議の質問に答えた。柏原町長は「震源地に一番近い女川原発（東北電力、宮城県）をはじめとした他の原発は放射能漏れにつながる大事故には至らなかった。まさに明暗を分けた」と説明。福島を除けば、津波被害を受けたが放射能漏れのなかった女川など他の原発の安全性は確保されているとの認識を示した。

　ただ、避難生活を強いられている被災者らの現状を踏まえ「声高に安全だとは心情的に申し上げにくい」とも述べた。柏原町長は「原子力誘致の大前提は安全あってのこと」とし、引き続き国の検証と原発新規立地を含む方針決定を注視する姿勢を示した。

（２０１１年１２月１４日朝刊掲載）