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「平和の尊さ」群読交え合唱 柳井中生、思い発信 8日に原爆ドーム前

 柳井市の柳井中1年生179人が8日、同校オリジナルの合唱曲「平和の種」を広島市中区の原爆ドーム前で披露する。今春の卒業生が作り、歌い継がれてきた曲に「群読」を新たに取り入れ、平和への思いを発信する。

 曲は2013年、当時の2年生が作詞・作曲した。穏やかなメロディーに乗せ、「描こう だれもが願う 平和な未来」などと歌い上げる。同5月に原爆ドーム対岸にある元安川親水テラスで合唱。昨年は、2番の歌詞を作った現3年生が同じ場所で歌声を響かせ、思いを継いだ。

 1年生は10月から、ことしの合唱に向けて広島の原爆被害をDVDなどで学習。詩などを大勢が分担して朗読する群読を取り入れることで「メッセージ性が高まる」と考えた。

 群読部分は3番の歌詞の位置付け。全員で考えて出し合った言葉を実行委員12人がまとめた。「平和をなくした あの夏の日から」「でも絆を深くすれば 取り戻せるだろう」。これらのフレーズを分担して復唱し、平和の尊さを力強く訴える。

 「戦争は多くの人が亡くなり、悲しさを味わうと学んだ。繰り返してはならないとの思いを伝えたい」と実行委員長の重谷匠君(12)は意気込む。8日は原爆資料館を見学後、午前11時半から元安川親水テラスで、被爆ピアノの伴奏に合わせて披露する。(井上龍太郎)

(2015年12月7日朝刊掲載)

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