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被爆の記憶継承テーマに講演会 広島市中区で40人出席

 被爆の記憶の継承をテーマにした講演会が6日、広島市中区の区地域福祉センターであった。NPO法人日本医療ソーシャルワーク研究会(廿日市市)の村上須賀子理事長(70)が、被爆者の半生を聴く意義を語った。

 村上理事長は広島市内の病院に29年間、ソーシャルワーカーとして勤務。大学教員に転身後も、被爆者の生活史の聞き取りや原爆小頭症患者の支援に取り組んできた。その過程で「反原爆の立場だけでなく、修羅場を越えてきた人の強さや優しさなど、生きる姿が学べた」と振り返った。

 幼い頃に被爆した人にも「あの日の記憶がなくても、その後の人生を語ってほしい。それこそが次世代へのメッセージになる」と促した。

 原爆被害者相談員の会(中区)の主催。被爆者や支援者たち約40人が聞き入った。(田中美千子)

(2015年12月7日朝刊掲載)

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